さくらレンタルサーバーにownCloudをインストールする

オープンソースのファイル共有ストレージであるownCloudを、さくらレンタルサーバーにインストールしました。

本稿では、ownCloudの簡単な紹介と、インストール及び初期設定のレポートをいたします。

はじめに

コミュニティなどでドキュメントを共有したいシーンはよくあります。

そこで、オープンソースソフトウェアのownCloudをインストールしてみることにしました。

尚、本稿は2015年4月現在の内容で、ownCloudのバージョンは8.0.xです。

ownCloud

公式サイトはこちらです。

https://owncloud.org

ownCloudの紹介

ownClowdは、DropBox(或いはGoogle Drive、One Drive)のような、オープンソースのファイル共有ツールです。

PCにアプリをインストールすることで、先のサービスと同様にPCのディレクトリと同期させることができます。

iOS、Androidのアプリもあります。しかしこれらは試していません。(ストアからのダウンロードは$0.99でした。Androidは自分でビルドすればよいのでしょうが。)

エクスポローラー

上図は、Windows8.1のエクスプローラーで見た同期ディレクトリの中身です。ファイルのアイコンの左下に同期完了のマーク(緑丸)が付きます。

また右クリックメニューより共有のプロパティが設定でき、共有URLも取得できます。

PHPがインストールされているWebサーバーであれば、簡単に?インストールできそうです。

使い勝手の結論

先に結論を書きますと、ファイルの同期バックアップツールとしては、ownClowdは他のベンダーのサービスと同じくらい使えます。組織内のサーバーなので、安心な気がします。そして個人のGoogle DriveやOne Driveの容量を消費しなくて済みます。

しかしファイルの共同編集のような機能はGoogle DriveやOne Driveにはかないません。もしMS Officeのファイルを共同編集したいのであれば、One Driveを使ったほうが使い勝手がよいかもしれません。

インストール作戦

私の環境はさくらレンタルサーバーです。

以下の様なディレクトリにインストールしていこうと思います。

  • ディレクトリ:/home/user/www/cloud/
  • URL:http://user.sakura.ne.jp/cloud/

(userは各位のユーザー名、cloudは適当なディレクトリ名です。)

また、独自ドメインのサブドメインも作成し、「http://cloud.yourdomain.jp/」のようなURLからもアクセスできるようにしておきます。

さくらレンタルサーバーでは、サーバーコントロールパネルの「ドメイン設定」から新しいサブドメインの追加をしていきます。

インストール

ownCloudをインストールしていきます。

Downloadのページの「1.Download ownCloud」の下の「Download」を押してみると、3種類くらいオプションがありますが「For shared hosts」ということでWeb Installerでインストールすることにします。

インストールスクリプトの設置

Downloadのページの、「1.Download ownCloud」>「</>Web Installer」とクリックした先の説明文にある、「1. Right-click here and save the file to your computer」のhereを右クリックして、「setup-owncloud.php」をダウンロード保存します。

そしてFTPクライアントを使って、ownCloudをインストールするディレクトリ(例えば「cloud」)を作成し、そこにsetup-owncloud.phpをアップロードします。

ブラウザでの操作

ブラウザよりssetup-owncloud.phpにアクセスすると以下の様な表示がなされます。

ownCloudインストール画面

「Next」をクリックします。

ownCloudインストール画面

依存関係はOKのようです。ここでディレクトリの選択ですが、インストールスクリプトと同じ場所なので「.」を入力して「Next」をクリックします。

ownCloudインストール画面

既に「Success」です。簡単ですね。

ここで「Next」をクリックすると以下のエラーが表示されました。

エラー表示

エラーログを見ると「Options not allowed here」とのことなので、インストールディレクトリにできた.htaccessをダウンロードして、エディタで開きます。

Optionで検索すると、下のほう(私の場合は41行)に「Options -Indexes」の記述がありましたので、これをコメントアウトして「# Options -Indexes」とします。

ブラウザにてページをリロードすると、ページの表示がなされました。

ログイン画面

管理アカウントの入力をして、「セットアップを完了します」をクリックしてインストール終了です。

.htaccessについては、変なURLでアクセスされた時にインデックスを表示しないようにする処理なのでしょうが、身内しかアクセスしないのでとりあえずこのままにします。

またデータベースがSQLiteである旨の警告がなされています。MySQLに変更したほうが良いのかもしれませんね。

設定

ログイン後画面

ツールなどは後からユーザーと同じ体験をするために、ここではインストールせずに、「×」をクリックします。

管理ユーザーでログインされており、初期ディレクトリが出来ています。とりあえず設定を進めます。

メニュー

右上の管理ユーザー名をクリックして管理を選択します。

警告表示

3つの警告が表示されています。

1つ目はHTTPSを使え、ということなので、とりあえずはよしとします。

2つ目はインストール終了時に表示されたデータベースの警告、3つ目はphp.iniについての警告です。

php.iniの修正

さくらのレンタルサーバーの場合は、サーバーコントロールパネルの「PHP設定の編集」でphp.iniを書くことができます。

date.timezone = Asia/Tokyo
default_charset = UTF-8

1行目は前からあったものですが、一般的にあったほうがよいでしょうね。2行目が今回追加したものです。

もし違う環境で、同様なphp.iniの警告が表示された場合は、それぞれの環境に応じてphp.iniに「default_charset = UTF-8」を追加して下さい。

データベースの変更

データベースをSQLiteからMySQLに変更します。

(個人利用で特にパフォーマンスを必要としなかったり、面倒なままならSQLiteのままで良いと思います。)

まずはMySQLにデータベースを作成します。

さくらのレンタルサーバーの場合は、サーバーコントロールパネルの「データベースの設定」より作成します。(文字コードはUTF-8。)

続いてSSHでサーバーに接続し、インストールしたディレクトリに移動します。

そこで以下の様なコマンドを入力します。

php occ db:convert-type mysql <user> <host> <db_name>

ここに、<user>はMySQLのユーザー名、<host>はデータベースのサーバー名、<db_name>は作成したデータベースの名前です。

途中パスワードを聞かれますので、入力するとデータベースの変更があっさり終了します。

詳しくは、Administration ManualのConverting Database Typeのページを参考にしてください。

設定の確認

ブラウザより、再度管理画面にアクセスします。(HTTPSでアクセスいます。)

設定確認

ということで基本設定は終了です。

管理画面にあるその他の設定は任意に行います。設定は「送信」しなくとも、Ajaxで保存されます。

config.phpの編集

ここでそろそろサブドメイン「http://cloud.yourdomain.jp」が有効になったかとアクセスしてみると、以下の様な表示がなされました。

警告表示

ご指示に従います。

FTPクライアントにてインストールディレクトリのサブディレクトリ「config」より「config.php」と、参考資料として「config.sample.php」をダウンロードします。

エディタでconfig.phpを開き、最後の行「);」の前に追加します。

'trusted_domains' => array ( 'user.sakura.ne.jp', 'cloud.yourdomain.jp' ),
'logtimezone' => 'Asia/Tokyo', 

1行目がドメインの追加です。(arrayの中は各位の環境に合わせて読み替えて下さい。)

2行目は、ログのタイムゾーンの設定です。(UTCではわかりにくいので。)

その他、config.sample.phpを参考に必要な設定を追加して下さい。

FTPにてconfig.phpをアップロードします。

ブラウザをリロードして、ログインフォームが表示されることを確認したら、今度こそ設定終了です。

尚、config.phpはownCloudが書き換えるようですので、編集するときは随時ダウンロードし直したほうが良いようです。

ユーザー設定

メニュー

ユーザーの作成など、ユーザーに関する設定をするには、右上のプルダウンより「ユーザー」を選択します。

ユーザー管理設定

現在のところ、管理ユーザーのみが表示されています。

ユーザー管理画面

ユーザーを作成する前に、ちょっと設定をします。

画面左下の歯車をクリックします。

画面左下

デフォルトのクォータサイズ(ユーザーに割り当てる容量)を設定します。

ユーザーの作成

ユーザーの作成は画面上部で行います。

ユーザーの作成

ユーザーID、初期パスワード、グループを入力し、作成をクリックします。

ユーザー管理画面

ユーザーを作成できました。

アプリ

左上のプルダウンより、アプリの管理画面に行くことができます。

アプリのメニュー

左メニューの「無効」以下より、任意のアプリを「有効」にするだけです。

また「他のアプリ」をクリックするとアプリケーションをダウンロードするサイトに遷移します。

そこのアプリをインストールしたい場合は、「Download」ボタンを押すとzipファイルがダウンロードされるので、それを展開してappsにFTPでアップロードし、パーミッションを755にします。管理画面をリロードすると反映されているので、そこで「有効」にします。

ざっくりと試して見ましたが、とくにおすすめする追加アプリはありません。CalenderやContacs(住所録)はグループウェアの範疇ですし。

まとめ

ファイル共有ツールとしてownCloudをインストールし、設定しました。

一点.htaccessにてエラーが発生しましたが、それを除くと簡単にインストールできました。

で、ここまでレビューしてなんですが、私はある実験がしたくって、Github版を再インストールしてしまいました。(バージョンは同じ8.0.xですが、なんか違うようです。組み込みアプリが少ないです。)

またそのうち、クライアント側の説明をざっくりしたいと思います。

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