Windows10の基本操作と小技(後編):ちょっと進んだ使い方

Windows10の基本操作と小技を書くシリーズの第2回です。

本稿では、ウィンドウの整列機能とシステムメニュー、及び、スタートメニューやコルタナさんが開かない場合の対処について記します。

はじめに

前回はタスクバーまわりのスタートメニュー、コルタナさん、アクションセンターとエクスプローラーなどについて書きました。

今回は主にWindowsを使い慣れている方に向けて、ウィンドウの整列機能、システムメニューについて書こうと思います。

また、スタートメニューやコルタナさんが開かない場合の対処(再起動のし方)についても記します。

ウィンドウの整列

ウィンドウの整列機能は、Winsows10での新しい機能です。

例えばこんな風に、ウィンドウを2つ(あるいは4つ)を並べて画面いっぱいに使うことができます。

画面いっぱいに使う

また一方Windows10では、ウィンドウの一辺を画面の端まで広げようと上辺あるいは下辺をドラッグすると、一瞬光って、意図せずドラッグしてない側の辺も縦にいっぱいまで大きくなってしまう事があります。

この2つの機能はどうやら一体の様です。もしかしたら、後の設定でどちらかだけ使うということができるかもしれませんが、あまり試していません。

以上を踏まえて設定に進んでください。

整列機能の設定

続いて整列機能の設定です。

Windows+Sでコルタナさんを開き、「整列」と入力します。

「整列」を検索

すると上のような長い項目がでますので、Enterを押します。

ウィンドウの整列機能の設定

すると上のような設定画面が開きますので、「スナップ」の下のオン/オフを切り替えて下さい。

オンの時はその下の設定も有効になります。

もし、ウィンドウの一辺をドラッグしたときに他辺も勝手に広がるのが嫌な場合は、ここでオフにすることで対処できます。

最大化、最小化のショートカット

前節の設定に関わらず、ショートカットキーによって、使っているウィンドウの最大化、通常サイズ、最小化(タスクバーに格納)を切り替えることができます。

「Windowsキー+↑」だと一つ大きい状態に、「Windowsキー+↓」で一つ小さい状態になります。(最小化の場合はWindowsキーを離さない状態で↑を押すことで、通常サイズに戻すことができます。)

ウィンドウの整列

先の設定をオンにした場合は、冒頭のようにウィンドウを整列させることができます。

「Windowsキー+←」あるいは「Windowsキー+→」で、使っているウィンドウが画面の半分を占める大きさになります。

詳細の設定によっては、Windowsキーを離したときに反対側がタスクビューと同じになって、そちらを占めるウィンドウを選択できるようになります。(先の画面のようになります。)

もしここで他のウィンドウを選択しなくても良い場合はESCキーを押します。

続けて「Windowsキー+↑」あるいは「Windowsキー+↓」を押すことで、半分サイズのウィンドウをさらに四分の一サイズにすることができます。(うまくいかないアプリもあるかもしれません。サクラエディタとか。)

元の状態に戻したいときは、(反対側がタスクビューになっていない状態で、)そのサイズにしたときの逆順にショートカットキーを操作します。

例えば右上に整列したウィンドウを元に戻したい場合は、Windowsキーを押したままで、↓を押すとウィンドウが右半分になり、続いて←と押すと、元の大きさに戻ります。

システムメニュー

システムメニューは、システム設定に関する項目が並んだメニューです。

スタートメニューのアイコンを右クリックするか、「Windowsキー+X」でシステムメニューが開きます。

縦に長いメニューですので、上の図は2列に画像を編集しています。

よく使うコマンドプロンプトやコントロールパネルは、後ろに表示されているショートカットキーも覚えておくと良いと思います。例えばコマンドプロンプトは、「Windowsキー+X、C」で起動します。

スタートメニュー等が開かないとき

Windows10 を使っている時、スタートメニュー、コルタナさん、アクションセンターが出ないときがよくあります。また、コルタナが引っ込まなくなるときもあります。

この時の対処としては、エクスプローラーを再起動します。

しかしそれが出来ないときは、システムを再起動するしかありません。

この章では、私が知る限りの(強制終了の確率が低い)安全な方法をご紹介します。

作業中のデータの保存

スタートメニュー、コルタナさん、アクションセンターが出なくなったら、まず、作業中のデータを保存します。

システムを再起動せざるを得ない状況になることも考えられますので。

タスクマネージャの起動

続いてタスクマネージャーを起動します。

右クリックメニュー

タスクバーの空白部分を右クリックし、メニューよりタスクマネージャを選択します。

スタートメニュー等が出ない場合でも、この右クリックメニューは出る確率が高いです。もしダメなら「Ctrl+Alt+Del」で画面を切り替え、そこから「タスクマネージャ」を選択して下さい。

この時点でタスクマネージャが開かない場合は、以下の方法で再起動を試みます。

  • システムメニューより、「シャットダウンまたはサインアウト>再起動」。(Windowsキー+X、U、R。)
  • 「Ctrl+Alt+Del」より、画面右下の電源アイコンをクリックして「再起動」。(マウスが効かない場合Tabでアイコンまで移動しEnter。メニューでは↓で移動しEnter。)
  • デスクトップの壁紙の部分をクリックしてから「Alt+F4」。「Windowsのシャットダウン」ダイアログにて「再起動」を選択し「OK」。

(スタートメニューが開かない前提です。)

これらが出来ない場合は、電源ボタン長押しで強制終了しかないと思います。

タスクマネージャの操作

タスクマネージャを起動し、もし下の画面のような簡易表示であれば、下の「詳細」をクリックして詳細表示にします。

簡易表示のタスクマネージャ

ここでマウスが効かない場合は、システムの再起動をお勧めします。

エクスプローラーの起動

「アプリ」の下のリストに「エクスプローラー」が表示されていない場合(エクスプローラーを起動していないとき)は、まずエクスプローラーを起動します。(表示されている場合は次節へお進みください。)

詳細表示のタスクマネージャ

タスクマネージャの上のメニューより、「ファイル>新しいタスクの実行」の順に選択します。

新しいタスクの作成

「新しいタスクの作成」ダイアログで「開く」に「explorer.exe」を入力しOKをクリックします。

 

うまくいくとエクスプローラーが起動し、「アプリ」の下に表示されます。もしここでエクスプローラーが起動しない場合はシステムの再起動しかありません。後の「システムの再起動」の節まで進んでください。

エクスプローラーの再起動

詳細表示のタスクマネージャ

「アプリ」の下のリストよりエクスプローラーを選択すると、ウィンドウの右下のボタンが「再開」に変わります。これをクリックすると、エクスプローラーが再起動します。

一度壁紙とタスクバーが消え、暫くして再び表示されます。ここで開かなくなったスタートメニューなどを一度確認してみてください。開けるようになっていたら、タスクマネージャを終了して構いません。

もし、エクスプローラーの再起動の途中で真っ暗になったままだったり、再起動してもスタートメニュー等が開けない場合は、システム自体の再起動になります。

システムの再起動

explorer.exeを起動するときの要領で、タスクマネージャからcmd.exe(コマンドプロンプト)を起動します。

新しいタスクの作成

「ファイル>新しいタスクの実行」から「cmd.exe」を入力し「OK」です。(マウスが効かない場合はAlt+F、Enterでダイアログを開き、Tabキーで選択項目を移動させます。)

コマンドプロンプト

コマンドプロンプトが表示されたら「shutdown /r」と入力し、Enterを押します。

これでシステムが再起動プロセスに入ります。

先に書きました3つの再起動の方法が使えない場合でも、タスクマネージャさえ開いておりキーボードが効くのであれば、以上のように再起動が可能です。

タブレットで再起動

タブレットの場合は、ソフトウェアキーボードが効かず上の方法ができない場合が多々あります。機器によるかもしれませんが、筐体にある「Windowsキー+電源キー」が「Ctrl+Alt +Del」に対応していますので、それを試してみます。

それが効かなかったり、そもそもディスプレイドライバやタッチパネルのドライバが誤動作して入力や表示ができない場合はもうお手上げです。

私の環境の場合、本章の方法でPCを強制終了することはほぼなくなりました。しかしタブレットは、たまにお手上げ(強制終了)になります。

以上、スタートメニュー等が表示されなくなった場合の対処法でした。

雑感

タスクマネージャからエクスプローラーを再開する手順ですが、デスクトップを司る親玉タスクの名前がわかれば、それの再開で行けそうな気もします。

Windows7 以前でもタスクマネージャからexplorer.exeを「タスクを終了」で強制終了すると、タスクバーやデスクトップの再起動ができました。

そのかなり前は、デスクトップは自動で再起動しませんでしたが、真っ暗な状態からタスクマネージャでexplorer.exeを起動すると復活していました。(こんなこと、昔からやっていたのか…。)

Windows10では今まで以上にデスクトップ絡みのトラブル(スタートメニューやコルタナが出ない/出っぱなし)が多いです。

タスクバーのプロセスと、スタートメニューのタスク、コルタナのタスクがデッドロックを起こしたり、ゾンビタスクになったりしているような印象を受けます。

スタートメニュー、コルタナ、アクションセンターは、ネットワーク、音声入力、その他デバイスのデバイスドライバを使うようですから、これらともデッドロックを起こす場合もあると考えられます。

私のノートPC、タブレットもWindows10対応を確認してアップグレードしたのですが、デバイス周りのトラブルは起こりがちです。

まとめ

以上、Windows10の小技でした。

Windows8、8.1に比べたらWindows10は使いやすいです。それにアップデートによって、徐々に改善がなされていることに気づきます。

本稿によって、Windows10が少しでも使いやすくなれば幸いです。

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