CEATEC Japan 2013にて、日産さんが自動運転車(Self-driving car、あるいはAutonomous Vehicle, AV:自律走行車)のデモをしていました。それに関連して自動運転についてまとめ、各社の動画を集めてみました。
自動運転のまとめ
自動運転車(ロボット・カー)の開発は、2003から2007年の間にDARPA(米国防総省の研究計画局)が行ったUrban Challengeという自動運転カーの競争から盛り上がったようです。(もちろん軍事利用目的。)
その後2011年にネバダ州で公道走行実験を許可する法律ができてから各社の実証実験が始まりました。その他の州で走行実験が許可され、各社が実証実験をしています。2013年ではGoogleの実験走行距離は43.5万マイル(70万キロ:約地球17周)にまでなっています。Googleの実験では、現在のところ自動運転中の事故は発生していません。(人が運転をしていた時には一件発生しています。)
BOSCH社は渋滞時の自動運転は2014年以降に、高速道路と大規模な公道でのアシストは2016年以降に市場投入を目しています。またGM社は2017年までに高速道路に限定した自動運転を市場投入することを発表しています。
自動運転車では交通事故の減少が期待されています。2013年10月にEno Center for Transportationというシンクタンクより発表されたレポートによると、アメリカでの、自動運転車の普及によって減少する事故数と経済効果は以下のように算出されています。
普及率 | 10% | 50% | 90% |
年間死亡者数の減少 減少率※1 |
1,100 3.6% |
9,600 32% |
21,700 72% |
年間事故数の減少 減少率※2 |
211,000 3.8% |
1,880,000 34% |
4,220,000 76% |
経済コストの年間節約 | $25.5B | $102.2 B | $201.4 B |
総コストの年間節約 | $37.7 B | $211.5 B | $447.1 B |
※1:年間死亡者数30,000として筆者計算
※2:年間事故数5,500,000として筆者計算
動画集
コンセプト・ムービー
BOSCH
BOSHのコンセプトムービーです。
Google
Googleの自動運転車の最初のユーザー、Steve Mahanさんの動画です。Steveさんは95%目が見えないとのこと。
技術解説
トヨタ
高速道路の自動運転についての技術説明です。トヨタさんは2013年10月14日からの「ITS世界会議」に合わせて、首都高でデモをしたとのことです。
日産
CEATEC Japan 2013でのデモの様子です。
ホンダ
車庫入れアシストは、苦手な人には好さそうですね。
参考
日本経済新聞社, 「グーグル追い越せ 「自動運転」最前線、世界列強も本気」, 2013/4/7
Response, 「ボッシュ、50km/h以下の部分自動運転を市場投入…2014年以降」, 2013/6/21
CBSNews.com, 「Could driverless cars do wonders for the economy?」, 2013/10/24
Eno Center for Transportation, 「Preparing a Nation for Autonomous Vehicles」, 2013/10
日本経済新聞社,「トヨタの自動運転車に乗ってみた 初心者でも首都高安心 とっさの判断、人より速く」, 2013/10/20